私が小学3年の時、我が家に犬が来ました。
雑種だったけど、とても可愛く賢い犬で、私にとっては、どんな立派な犬種よりも、うちの子の方が輝いて見えました。
どんな時でも私の姿を見かけると、尻尾をちぎれんばかりの勢いで振ってやってくる、そんな子でした。
彼女が16年の命を終えた日、私はもう二度と犬は飼えないと思う程の悲しみに襲われて、実際、その後犬との別れが辛すぎて犬を飼っていません。
結婚したと同時に海外生活がはじまり、子供が生まれてまたようやく犬を飼いたいと思える心境になってきたのですが、今度は環境がそれを許さない。
皮肉なものです。
帰国して、ある日娘が”
富士ハーネス”のチラシを学校からもらってきました。
わんこに会いに行く?そんな気持ちで行った盲導犬協会。
その日はパピーウォーカーの説明もやっていて、なんとなく流れで話を聞いてみました。
自分の犬ではない、必ず10カ月後には別れが来るパピーウォーカー。
娘は物凄く興味をしめして、やりたいやりたい!と軽い気持ちで言ったけど、私は二つ返事でOKなんて絶対に言えませんでした。
犬と一緒に暮らす事の素晴らしさは、是非子供たちにも伝えたいけど、別れる時の辛さを考えたら
やっぱり躊躇してしまう。
ましてや、自分の犬ではない。ペットではない。盲導犬という使命を持った犬を本当に私達が育てていいのだろうか?
悩む事・・・2年。
何度となく家族で話しましたし、私自身も物凄く悩みました。
決して安易な判断ではなく、熟慮した結果、お手伝いさせてもらえるなら、やってみようかという言う事になり今年のゴールデンウィークに、パピーウォーカーの申請書を提出しました。
盲導犬協会の方から私達家族との面接があり、いろいろお話をお伺いしました。
その結果、無事に審査を通過。
我が家もパピーウォーカーとして、盲導犬の育成のお手伝いをさせて頂く運びとなりました。
そして、運命の6月28日の金曜日
”6月20日に生まれたわんこが、8月24日に我が家に来ます。”
と盲導犬協会から連絡がありました。
嬉しさ50% 不安50%な私と対照的な、嬉しさ120%の子供たち。
いいのです。子供たちはそれでいいのでしょう。(苦笑)
このブログは、
これから先、盲導犬となるわんこと、そのわんこを育てる我が家の日常を備忘録として記していきたいと思います。
10カ月後わんことのお別れがやってきた時に、その子の未来を応援できるような立派なパピーウォーカーになれますように。
どんな子が家に来るのか?
その子と、この先どんな日常生活をおくることになるのか?
そして、考えたくないけど、お別れの日に、どれだけ泣いてしまうのか?
きっと子供たちにとっても私にとっても一生忘れる事の出来ないかけがえのない10カ月となる事でしょう。
とりあえず、頑張ります。(*^_^*)